超伝導ナノ構造の特性解明。
21世紀はエネルギーの世紀といわれ,エネルギーを如何に効率よく利用するかが重要な課題となっています.超伝導はロスなく電流を運ぶことが出来たり,大電流を流すことで大きな磁場を発生させることが出来ることから,電力や医療,更には通信などの分野で産業応用に向けた期待も大きいです.
ビスマス系高温超伝導体は結晶構造内部にジョセフソン接合と呼ばれる構造を内包しテラヘルツ波と呼ばれる高周波の電磁波を発生させたり,超高感度の磁気センサとして機能することが知られています.このビスマス系機能素子を単結晶基板の合成からフォトリソグラフィーとアルゴンイオンを用いた微細加工を用いた素子の作製まで一貫して取り組んでいます.また,最近では,磁気的な秩序状態と超伝導状態が共存すると考えられているルテニウム系銅酸化物高温超伝導体の単結晶育成に取り組み,数十立方マイクロメートルオーダの微小単結晶の合成に成功しました.今後,新しい量子効果を発現する超伝導機能素子の創成に挑戦していきます.無機化合物の結晶合成にも興味を持っています.光触媒として知られる二酸化チタンの単結晶や高伝導酸化物である二酸化ルテニウム単結晶ウィスカーの合成も行っています.
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