教員詳細
Teaching staff detail研究のテーマ
新規無機酸化物の合成と物性評価
研究内容
高酸化数の陽イオンを含む新規酸化物について研究を行い,6価のテルル(Te6+)やタングステン(W6+)をはじめ高酸化数の陽イオンを含む多数の新規物質および機能性の発見を目的にしている。Te(VI)を含む秩序ペロフスカイト酸化物Cd3TeO6の合成条件を検討するとともに異種イオン置換を行い,合成した物質が優れたn型熱電特性や透明伝導性を有することを明らかにし,透明伝導膜の作製にも成功した。
また,固相反応法,自己フラックス法や水熱法によって新規Te系酸化物の単結晶・多結晶の合成に取り組み,Ca2MTeO6 (M = Mn, Co, Mg),Na5Co15.5Te6O36,AHTeO4(A = Li, Na, Rb, Cs)など多数の新規物質を見出し,結晶構造と電気・磁気特性を明らかにすることを目指している。さらに近年,希土類ニオブ酸塩LnNbO4 (Ln:希土類)のNb5+をW6+で置換することによりシーライト相の室温安定化と同時に格子間酸化物イオンの導入を実現し,新規酸化物イオン伝導体の開発を行っている。