教員詳細

Teaching staff detail
湯上 登

情報電子オプティクスコース-電気電子分野

湯上 登教授

Yugami Noboru

研究のテーマ

超短パルスレーザー(チタンサファイアレーザー)によって生成されたプラズマからのテラヘルツ電磁波放射発生に関する研究

研究内容

ガスにチタンサファイアレーザーのような高出力超短パルス(1TW, 100 fs)を集光するとガスは瞬時に電離し、プラズマ化すると同時に、プラズマからはテラヘルツ領域の電磁波が発生する.テラヘルツとは10の12乗ヘルツを意味し、我々が現在携帯電話で使っている電波より周波数が高く、遠赤外線の周波数より低い.
このような電波と光の中間の領域の周波数の電磁波を高出力で発生することが困難であったが、プラズマを用いれば簡単に高出力なテラヘルツ波が発生することが可能である. プラズマから発生するテラヘルツ波は、レーザーの進行方向には発生せず、すこし角度をもって、コーン状に発生する.
また、その角度は周波数に依存することが特徴的である. さらにこのプラズマに縦(レーザーの進行方向に平行)や横(レーザーの進行方向に対して垂直)に外部から電場を印加すると、発生するテラヘルツ波の出力は上昇することが観測されている.これらの現象は、レーザーによって励起されたプラズマ中での電子の波動現象(電子プラズマ波)によって説明が可能と考えられ、現在、実験的な研究とシミュレーション的な研究により、これらの現象の解明を行っている.

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