教員詳細
Teaching staff detail研究のテーマ
画像処理を基盤とした異分野に対する技術の創出
研究内容
近年のCPUやGPU,メインメモリ等の半導体技術の発展に伴い,人工知能(AI)・深層学習などの研究が,盛んに行われています.特に,画像処理は,情報系・光学系・ロボティクスなどの工学分野だけでなく,農学系・生物系・医用系などの異分野においても注目を集めています.
本研究では,特定の分野に焦点を絞るのではなく,様々な分野への貢献できる技術開発を目指しています.以下に,これまで行ってきた研究の一例を記載します.
[電子透かし]
携帯機器にカメラが付属したことからデジタル画像は一般的となっています.デジタル画像はメールやSMSで送受信が容易であり,非常に便利なデータですが,著作権侵害などの問題が頻発します.電子透かしは,お札の透かしのように画像データに密かに埋め込むことで,元データの保護する技術です.本研究では,画質劣化の許容できない画像用の可逆電子透かしについて研究を行っています.
[高速3次元トラッキング]
生物学などでは微生物や細胞などの微小な対象を顕微鏡で観察する機会が多く,対象の形状や動きなどの三次元的な情報の取得が要求されています.特に,視野内を動き回る種類の微生物・細胞の計測では,対象の動きに合わせて顕微鏡の位置やピントを追従する必要があり,高速性が重要なファクターとなります.このような要求から,顕微鏡下対象に対する高速三次元トラッキングに関するシステムの構築や三次元情報取得のアルゴリズムの開発,そして実際に微生物などを対象に実験を行うことで研究を進めています.